息子の野球を応援するブログ

息子5歳。夢は広島カープの選手になること。

指導現場の言葉について

野球の指導現場には野球用語がたくさんあります。腰をまわせ、ヘッドを下げるな、肘を上げろ、肘をたため、などです。しかしながら、その言葉の本質を理解している指導者の数は多くないはずです。その背景には、3つの問題があります。

1つ目は、過去に受けた指導を、もしくは本やネットに書いてある指導方法を、そのまま何も考えずに指導者が使っている。知識は自分で噛み砕いて、実践して、できるかどうかは別としても、理解する必要があります。

2つ目は、指導者の感覚と表現のズレです。指導者が正しい動きを実践、もしくは理解できていたとしても、それを正しく伝える必要があります。例えばバッティングで「バットのヘッドを下げるな」という指導があります。ここで問題なのは、「ヘッドを何と比べて下げてはいけないのか」ということを正しく伝えられるかどうかということです。低めを打てば、ヘッドが下がるのは当然です。私の場合は、手首の位置もしくは肘と手首をつないだ直線上と比べて、ヘッドを下げてはいけないと考えています。

3つ目は、相手が行動に移せる言葉を使っていないことです。一度に多くのことを指導しても、指導を受ける側は対応しきれませんし、子供に「遠心力を利用してバットのヘッドを走らせろ」と指導しても、「バットが走るって何だ?」となってしまいます。もしくは結果だけを指導することも、相手が行動に移せないという意味では同じです。例えば「力を抜け」「強く振れ」「軸足がフラついているぞ」などです。

簡単に言えば、大事なのは伝えることではなく、伝わること。そして結果が改善されること。良い指導をしたと指導者が自己満足していても、それが改悪なら指導しない方がましです。

このような考え方の原点は私のプレーヤー時代の経験からですが、最近読んだ本の著者では、桑田真澄さんや仁志敏久さんの考えに共感します。